甲信越の事業承継ガイド|技術と観光資源を次世代へ繋ぐM&A戦略と補助金
甲信越エリア(新潟・長野・山梨)における事業承継の現状と成功戦略を専門家が詳しく解説します。後継者不在率の推移から、親族内・従業員承継・M&Aの選択基準、製造業や観光業特有の課題、活用すべき補助金制度まで網羅します。
目次
「一生懸命育ててきたこの会社を、自分の代で終わらせたくない」
「息子は東京で働いているが、事業を引き継ぐ意思があるのか確認できていない」
新潟県、長野県、山梨県の甲信越エリアで事業を営む多くのオーナー経営者様から、このような将来への不安を伴う相談が寄せられています。
甲信越エリアは、燕三条の金属加工や諏訪の精密機械に代表される世界屈指のものづくり技術、そして富士山や八ヶ岳、日本海といった豊かな自然が育んだ観光資源が凝縮された地域です。しかし、経営者の平均年齢は年々上昇しており、後継者が決まっていないことによる黒字廃業の危機が深刻な社会問題となっています。
地域経済を支える貴重な技術や暖簾を、どのようにして次世代へ繋いでいくべきでしょうか。従来の親族内承継だけでは解決できないケースが増える中、従業員への承継や、外部企業への譲渡という新しい選択肢が注目を集めています。
この記事では、甲信越エリアにおける事業承継の最新の現状から、産業別の重要なポイント、国や自治体が提供する補助金や税制優遇、そして円滑な承継を実現するための具体的なステップについて、実例を交えながら詳しく解説していきます。
甲信越エリアにおける事業承継の現状
甲信越エリアにおける事業承継の現状は、極めて深刻な後継者不足という課題に直面しています。新潟県、長野県、山梨県の3県は、古くから独自の産業が発展してきましたが、これらの企業の経営を担ってきた団塊の世代が引退の時期を迎えています。
新潟県の燕三条エリアでは高度な金属加工技術が、長野県の諏訪・松本エリアでは精密機械産業が、そして山梨県ではメカトロニクス技術が蓄積されています。しかし、これらの優れた技術を持つ企業であっても、次を担う人材が社内外に見当たらないという状況が続いています。帝国データバンクなどの調査によると、甲信越エリアの後継者不在率は全国平均と同等、あるいはそれ以上の水準で推移しており、特に地方部や山間部の企業ほどその傾向が顕著です。
黒字であっても廃業を選択せざるを得ない黒字廃業は、地域雇用の喪失や、長年築き上げてきたサプライチェーンの寸断を招きます。また、老舗旅館が並ぶ温泉地においても、建物の老朽化と後継者難が重なり、廃業や休業を余儀なくされる事例が後を絶ちません。
一方で、このような厳しい現状とは対照的に、外部からの承継ニーズは高まりを見せています。首都圏の大手企業や海外の投資資本は、甲信越の企業が持つニッチな技術力や唯一無二の観光資源を高く評価しており、それらを自社グループに取り込もうとする動きが活発です。甲信越エリアの事業承継は、地元の後継者を探すだけでなく、広域的な視点で承継先を探索する段階に移行しています。
事業承継の3つの手法と甲信越企業における選択基準
事業承継を進めるにあたっては、大きく分けて3つの手法が存在します。それぞれの方法には、甲信越の地域特性や産業構造に応じたメリットと注意点があります。経営者は、自社の財務状況、従業員の意向、そして自分自身の引退後の生活を考慮して、最も適切な手法を選択しなければなりません。
かつては親族内承継が当たり前でしたが、価値観の多様化や経済環境の変化により、そのハードルは高くなっています。そのため、最初から一つの手法に絞り込むのではなく、複数の可能性を並行して検討することが、事業継続を確実にするための重要な判断基準となります。
どの手法を選ぶにせよ、早期の準備と周囲との対話が不可欠であることを忘れてはなりません。甲信越企業の事業承継では、親族・従業員・第三者という3つの枠組みの中から、会社の永続性を最も確保できる手法を冷静に選定することが求められます。
親族内承継(子息・息女への承継)
親族内承継は、自分の子供や親族に経営を引き継ぐ、最も歴史があり、周囲の理解も得られやすい手法です。甲信越の多くのオーナー経営者様にとっても、第一の希望であることが多いでしょう。経営の理念や創業の精神を最も色濃く継承できる点が最大の長所です。
しかし、近年ではこの手法が困難になるケースが増えています。その大きな要因は、子供が首都圏の大企業や専門職に就職し、地元へのUターンを望まないことです。また、経営者自身が、自社の厳しい経営環境や多忙な毎日を見てきた子供に対して「無理に継がせるのは忍びない」と遠慮してしまう心理的な壁も存在します。
さらに、実務上の大きな障害となるのが個人保証の問題です。工場の設備更新や旅館の耐震改修のために多額の借入金を抱えている場合、その返済責任と個人保証を子供に背負わせることへの抵抗感が、承継の話を停滞させてしまいます。親族内承継は心情面での満足度が高い反面、後継者のキャリア意向や多額の負債の引き継ぎが成否を分ける要因となります。
従業員承継(役員への承継)
従業員承継は、長年経営を支えてきた役員や、現場を熟知した優秀な社員に経営権を譲る手法です。現場の業務や技術、顧客との関係性を深く理解している人物が引き継ぐため、事業の混乱が少なく、サービスの質を維持しやすいという大きなメリットがあります。
しかし、この手法において最も高い壁となるのが株式買い取り資金の確保です。会社を完全に引き継ぐためには、オーナー経営者が保有する株式を買い取る必要があります。その額が数千万円から数億円に及ぶ場合、一従業員がその資金を個人で用意することは現実的に極めて困難です。
このため、金融機関からの融資を受けたり、オーナーが一部の株を持ち続けながら段階的に譲渡したりする所有と経営の分離といった複雑なスキームを組む必要が出てきます。また、他の従業員からの納得を得るための説明責任も重くなります。従業員承継は技術や信頼の維持に長けていますが、株式取得にかかる資金調達の課題をどう解決するかが最大の焦点となります。
第三者承継(M&A)
第三者承継、すなわちM&Aは、外部の企業や個人に株式や事業を売却する手法です。近年、甲信越エリアにおいても後継者不在の解決策として急速に普及しています。買い手となるのは、同業の大手企業や、技術シナジーを求めるメーカー、あるいは事業再生を得意とする投資ファンドなどです。
この手法の大きな利点は、経営者が創業者としての利益を現金で受け取れること、そして金融機関との個人保証を解除できることです。引退後のセカンドライフのための資金を確保しつつ、会社をより強固な資本を持つグループに託すことで、従業員の雇用をより確実に守ることが可能になります。
買い手側の資金力を活用して、これまで自社単独では難しかった新しい設備の導入や販路開拓が進むことも多く、会社にとってはむしろ成長のチャンスとなる場合も少なくありません。第三者承継は経営者の個人保証問題を解消し、大手資本との連携によって事業の永続性と発展を両立させる有力な手段となっています。
【産業別】甲信越の主要業界における事業承継ポイント
甲信越エリアの経済を支える各産業には、事業承継の際に特有のボトルネックや、買い手が重視する評価ポイントが存在します。製造業、観光業、建設業、そして農業。これらの主要業界ごとに異なる承継の要諦を把握しておくことは、円滑な引き継ぎを行うための必須条件です。
それぞれの業界で培われてきた価値を、どのようにして見える化し、次の担い手に納得してもらうか。そのためのアプローチは一律ではありません。自社の強みがどこにあり、どのようなリスクを抱えているのかを産業別の視点で整理しておくことが大切です。
ここでは、甲信越の基幹産業に焦点を当て、承継を成功に導くための具体的なポイントを詳述します。産業ごとに異なる承継の課題を整理し、それぞれの評価軸に合わせた準備を行うことが、次世代へのスムーズな橋渡しを可能にします。
製造業(金属加工・精密機械)
新潟の燕三条や長野の諏訪エリアを中心とする製造業において、事業承継の最大の焦点は技術の承継です。多くの中小企業では、熟練職人の勘や経験といった暗黙知が競争力の源泉となっています。しかし、後継者や買い手にとって、それらが特定個人に紐付いたままでは、承継後のリスクが非常に高いと判断されてしまいます。
そのため、技術のマニュアル化やデジタル化が極めて重要になります。作業工程を文書化したり、熟練の技を動画で記録したりすることで、誰が担当しても一定の品質を維持できる体制を整えることが、企業価値の向上に直結します。
また、買い手企業は特定の取引先への依存度も注視しています。大手メーカーとの強固な取引口座があることは強みですが、経営者が交代した後もその取引が継続されるかどうかの確約が求められます。製造業の承継では職人の暗黙知を形式知に変える組織作りと、主要顧客との継続的な関係維持が評価の核となります。
観光・宿泊業(旅館・ホテル)
長野の白馬や軽井沢、山梨の富士山周辺などの観光地では、宿泊施設の事業承継が活発です。ここでの大きな課題は、施設の老朽化と耐震基準への対応です。多くの老舗旅館では大規模な改修が必要な状態にあり、その投資資金を捻出できないことが承継を阻む要因となっています。
しかし、インバウンド需要が期待できるエリアであれば、改修資金を持つ外部のスポンサー企業やファンドによる承継が非常にスムーズに進む傾向にあります。買い手は、立地の良さや温泉の質、ブランド力を評価し、資本を投下して施設を現代風にリニューアルすることで収益性を高めようとします。
この際、注意すべきは温泉権や借地権といった複雑な権利関係の整理です。代々続いてきた経営の中で、契約が曖昧になっていたり、名義が先代のまま放置されていたりすることが破談の原因になります。観光・宿泊業の承継では施設の改修ニーズに対するスポンサー確保と、複雑な権利関係の法的な整理が不可欠なステップとなります。
建設・土木工事業
建設業における事業承継では、目に見える資産以上に公共工事の入札資格と有資格者の引き継ぎが最優先事項となります。地域インフラを守る建設会社にとって、これらの資格や人材が欠けることは、即座に事業の停止を意味します。
特に新潟や長野北部の豪雪地帯において、冬場の除雪業務を担っている企業は、地域社会にとって存続が不可欠な存在です。そのため、後継者がいない場合でも、地場のより規模の大きな建設会社が救済的にM&Aを行い、資格と人材を吸収することで、地域インフラの維持を図るケースも増えています。
財務面では、現場ごとの原価管理が徹底されているか、将来の退職金支払いに向けた積立が適切に行われているかが精査されます。建設業の承継では地域インフラ維持のための公共入札資格の継続と、経験豊富な施工管理技士の雇用維持が最も重視されます。
農業(果樹園・ワイナリー・稲作)
山梨のシャインマスカットや桃、長野のリンゴ、新潟のブランド米など、甲信越は日本屈指の農業県です。農業の承継において特有の課題となるのが、農地法による規制です。農地を後継者に引き継ぐ際や、外部企業に譲渡する際には、農業委員会などの許可が必要となり、手続きが非常に複雑です。
近年では、単なる生産だけでなく、加工・販売までを一貫して行う6次産業化を目指す食品メーカーや外食チェーンが、優れたブランドを持つ農家やワイナリーを買収する事例が増えています。高い品質の原材料を安定的に確保したいというニーズが、農業分野の承継を後押ししています。
後継者不足に悩む高齢農家が、法人化された農業生産法人に事業を統合することで、農地を荒らすことなく技術を繋ぐという形も一般化しつつあります。農業の承継では農地法に基づく法的な手続きのクリアと、6次産業化を見据えた外部企業との連携が新たな可能性を広げています。
甲信越の事業承継で活用すべき補助金・税制優遇
事業承継には、多額の専門家費用や設備投資費用がかかる場合があります。これらの負担を軽減するために、国や自治体は様々な支援制度を用意しています。甲信越の経営者様がこれらの制度をフル活用することで、手元に残る資金を増やしたり、後継者の負担を大幅に減らしたりすることが可能になります。
ただし、これらの制度には利用のための条件や、事前の申請期限が設けられているものが多いため、早めの情報収集と着手が必要です。自分一人で判断するのではなく、税理士やM&Aアドバイザーなどの専門家に相談しながら、自社に最適な制度を組み合わせることが賢明な判断となります。
ここでは、特に利用価値の高い主要な支援策を紹介します。国や各県が提供する補助金や税制の優遇措置を適切に活用することで、事業承継に伴うコスト負担を大幅に抑制することが可能になります。
事業承継・引継ぎ補助金
経済産業省が実施しているこの補助金は、事業承継やM&Aを契機とした経営革新や、事業の引き継ぎにかかる費用の一部を補助する制度です。
「経営革新枠」では、承継後の設備投資や販路開拓にかかる費用(最大600万円程度)が補助対象となります。また、M&Aを検討している経営者にとって非常に有益なのが「専門家活用枠」です。こちらはM&A仲介会社に支払う手数料や、法務・財務のデューデリジェンス費用の一部(最大600万円程度)が補助されます。
さらに、承継にあたって一部の事業を廃止する場合の「廃業・再チャレンジ枠」も用意されています。事業承継・引継ぎ補助金を活用すればM&Aの仲介手数料や承継後の新しい設備投資の負担を効果的に軽減することができます。
事業承継税制(特例措置)
事業承継税制とは、後継者が非上場株式を贈与または相続によって取得した際、その株式にかかる贈与税・相続税の納税を実質的に100%猶予、または免除する制度です。特に現在実施されている「特例措置」は、非常に強力な減税効果があります。
この制度を利用することで、後継者は高額な税金の支払いのために自社株を売却したり、多額の借金をしたりする必要がなくなり、スムーズに経営に集中できる環境を手に入れることができます。
注意が必要なのは、この特例措置の適用を受けるためには、あらかじめ都道府県知事に「特例承継計画」を提出しなければならないという点です。期限が設定されているため、早急な検討が必要です。事業承継税制の特例措置は自社株の引き継ぎにかかる税金負担をゼロにできる制度ですが、事前の計画提出期限に注意が必要です。
各県独自の支援策
新潟県、長野県、山梨県の各自治体も、地域経済の活力を維持するために独自の支援策を講じています。
例えば、新潟県では事業承継に関連する融資制度において保証料の補助を行っていたり、長野県では後継者候補の確保のためのマッチング支援を強化していたりします。山梨県でも、観光業の再生に向けた独自の助成金制度が用意されているケースがあります。
地元の商工会議所や、後述する事業承継・引継ぎ支援センターを通じて、最新の地域特化型の支援情報を入手することが推奨されます。各県が独自に実施している低利の融資制度や事業承継マッチング支援などの地域限定策も併せて確認することが推奨されます。
甲信越での事業承継・相談先の選び方
事業承継は、一生に一度の重大な決断です。その成否は、誰をパートナーとして相談するかにかかっていると言っても過言ではありません。甲信越エリアには、地元の事情を熟知した相談先から、全国規模のネットワークを持つ専門機関まで、多様な選択肢が存在します。
重要なのは、自社の目的が親族内承継の整理なのか、地域内での合併なのか、あるいは県外へのM&Aなのかを明確にし、それぞれの得意領域に合った窓口を選ぶことです。一つの窓口に固執するのではなく、セカンドオピニオンを含めた幅広い意見を聞く姿勢が、より良い結果を導きます。
ここでは、代表的な3つの相談先の特性を解説します。自社の将来像に最も適した専門家をパートナーに選ぶことが、後悔のない円滑な事業承継を実現するための決定要因となります。
地元金融機関(第四北越・八十二・山梨中央銀行など)
新潟県の第四北越銀行、長野県の八十二銀行、山梨県の山梨中央銀行といった地銀は、地域経済の中核であり、多くの経営者様にとって最も信頼の置ける相談先です。日頃から資金繰りなどの相談をしているため、自社の財務内容を深く理解しており、話が早いのが長所です。
親族内承継における贈与のタイミングや、従業員承継のための融資相談などは、地銀が最も得意とする領域です。地域内での信頼関係を重視し、近隣の同業者との連携を模索したい場合には、非常に心強い味方となります。
ただし、M&Aにおけるマッチングという点では、紹介先が同じ銀行の取引先に限定されがちな側面もあります。より広い範囲で、最高条件を提示する買い手を探したい場合には、他の窓口との併用が効果的です。地元の金融機関は地域内での信頼は抜群ですが、広域マッチングにおいてはネットワークの範囲が自行内に偏る可能性がある点に注意が必要です。
事業承継・引継ぎ支援センター
事業承継・引継ぎ支援センターは、経済産業省の委託を受けて各県の商工会議所などに設置されている公的な相談窓口です。国が運営しているため、中立・公正な立場からアドバイスを受けられるのが最大の特徴です。
専門のコーディネーターが常駐しており、小規模な店舗の承継から、残念ながら廃業せざるを得ない場合の支援まで、幅広く無料で対応してくれます。また、後継者不在の企業を後継者希望の個人と繋ぐ後継者バンクなどの取り組みも行っています。
民間会社へ相談する前の情報整理の場として活用する経営者様も多くいらっしゃいます。事業承継・引継ぎ支援センターは公的機関としての高い信頼性と無料相談が可能であり、特に小規模案件や公的支援が必要な場合に有効です。
M&A仲介会社
M&A仲介会社は、会社売却や事業譲渡のマッチングと成約に特化した専門組織です。特に、甲信越の優れた技術や観光資源を、首都圏の上場企業や海外企業に高く評価してもらいたい場合に、最も強力な力を発揮します。
彼らは全国規模の膨大な買い手データを保有しており、自社の価値を最大限に引き出すための株価算定や、複雑な法務・財務上の手続きを一括してサポートしてくれます。業界に特化したアドバイザーがいる会社を選べば、燕三条の技術や信州の観光ブランドを適切に買い手へプレゼンしてくれます。
ただし、仲介会社によって料金体系が異なるため、事前に確認が必要です。広域ネットワークを持つM&A仲介会社は甲信越企業のポテンシャルを正当に評価する県外の優良企業とマッチングさせる能力に長けています。
M&A総合研究所が甲信越の事業承継に強い理由
M&A総合研究所は、甲信越エリアの経営者様が抱える事業承継の悩みを解決するために、地域に密着したサポート体制と最新のテクノロジーを融合させた支援を提供しています。私たちは、地方のオーナー経営者様が抱く「東京の会社に相談するのは敷居が高い」という不安を払拭し、誠実で迅速な対応を心がけています。
なぜ、当研究所が甲信越エリアで多くの支持をいただいているのか。そこには、地域の産業構造への深い理解と、成約までをスムーズに進めるための独自の仕組みがあるからです。
当研究所ならではの3つの強みを具体的に解説します。M&A総合研究所は地域特化の専任体制とAIマッチング、そしてリスクを最小限に抑えた料金体系で、甲信越企業の円滑な承継を支援します。
甲信越専任チームによる地域密着対応
当研究所では、新潟・長野・山梨の産業構造や商慣習を熟知したアドバイザーで構成される甲信越専任チームを設置しています。私たちは、オーナー経営者様の元へ直接足を運び、膝を突き合わせてお話を伺うことを何よりも大切にしています。
電話やメールだけでは伝わらない、工場の職人の想いや、温泉宿が守ってきた暖簾の歴史といった数字に表れない価値を丁寧に汲み取ります。その上で、譲渡オーナー様の希望を第一に考えた、親身なサポートを提供します。
地域特化の専用サイト( http://koshinetsu-ma.com/ )を運営し、常に最新の地域情報を収集していることも強みの一つです。甲信越専任チームのアドバイザーが直接現場に赴き、地域の文脈に沿ったきめ細やかなヒアリングを行うことで、最適な承継の形を提案します。
AIマッチングによる広域連携の提案
私たちは、独自のAI技術を活用したマッチングシステムを導入しています。これにより、全国数万社の買い手データの中から、甲信越の技術や拠点を真に必要としている企業を瞬時に、かつ網羅的に探索することが可能です。
例えば、「新潟の精密プレス技術を自社製品の高度化に活かしたい四国の製造メーカー」や、「山梨の老朽化した宿泊施設を、最新のITで再生させたい都内のベンチャー企業」など、人間の人脈だけでは見つけられなかった最適な組み合わせを提案できます。
選択肢が広がることは、より良い譲渡条件や、従業員の雇用を守るための最適な条件の獲得に直結します。最新のAI技術を用いて全国から最適なシナジーを生むパートナーを探索することで、県内にとどまらない理想的な事業承継を実現します。
完全成功報酬制で安心の料金体系
M&Aの検討を始める際に、多くの経営者様が躊躇されるのが高い着手金です。当研究所では、譲渡オーナー様の着手金や中間金を一切いただかない完全成功報酬制を採用しています。
成約するまで一切の費用が発生しないため、まずは「自社の株価がどのくらいになるのか」「本当に買い手が見つかるのか」といった可能性を探る段階でも、リスクなしで相談いただけます。この仕組みは、私たち自身が必ず良いご縁を見つけるという覚悟と自信を持っていることの表れでもあります。
慎重な検討をされる甲信越のオーナー様であっても、安心してご相談いただける環境を整えています。完全成功報酬制を導入しているため、初期費用のリスクを気にすることなく、納得がいくまで最良の承継先を探し続けることが可能です。
甲信越エリア周辺の事業承継M&A成功事例【M&A総合研究所 成約インタビューより】
理屈だけでは解消できない不安に対し、最も説得力を持つのは実際に困難を乗り越えた同業者の実例です。甲信越エリア、および産業構造が極めて類似する隣接エリアの企業の成功事例を紹介します。
これらの事例に共通しているのは、経営者が会社の未来と従業員の生活を第一に考え、早期に英断を下している点です。後継者不在という絶望的な状況から、M&Aによってどのように希望を見出したのか、そのプロセスを紐解きます。
具体的なストーリーを通じて、自社の承継をイメージするヒントを掴んでください。実際の成約事例を確認することで、後継者不在の課題をM&Aによってプラスの力に変える具体的なイメージを構築することが可能になります。
【長野県・調剤薬局】地域医療を守るための事業承継
長野県で地域に密着した調剤薬局を営んでいた企業の事例です。オーナーは高齢となり、親族に後継者がいない中、「このままでは地域の患者さんにご迷惑をかけてしまう」という強い危機感を抱いていました。しかし、大手チェーンに譲渡することに対して、従業員や地域住民がどのような反応を示すかについて、大きな不安を持っていました。
M&A総合研究所のサポートのもとで交渉を進める中で、オーナーは地域の医療を維持することを最優先条件として掲げました。その想いに共感した、理念の近い買い手企業とのマッチングが実現。
結果として、屋号はそのまま維持され、薬剤師やスタッフの雇用も全て守られた形で承継が完了しました。最新の調剤設備の導入も進み、地域の医療インフラとしての機能はより強化されました。地域住民との信頼関係を損なうことなく経営権を円滑に移譲し、地域の雇用とインフラの両方を維持した成功例です。
【群馬県・製造業】中村製袋株式会社|技術承継のための県外連携
甲信越に隣接し、製造業が盛んな北関東の事例です。中村製袋株式会社様は、非常に高い品質の製袋技術を持ちながら、親族に後継者がおらず、技術の絶滅を危惧されていました。当初は地元の企業での承継を検討していましたが、なかなか条件が合わずに難航していました。
そこで視点を広げ、当研究所のネットワークを通じて福井県の同業者である企業との交渉を開始。福井県の企業は、中村製袋様の技術力の高さを一目で見抜き、自社の新領域への進出拠点としても大きな価値を見出しました。
県境を越えたマッチングによって、技術は守られ、従業員の雇用も継続されました。この事例は、地元のしがらみにこだわらず広域で相手を探すことが、技術承継の可能性を広げることを示唆しています。県境を越えた同業者との連携により、技術の希少性を正当に評価するパートナーを見つけ、事業を存続させたモデルケースと言えます。
【北海道・宿泊業】三井観光株式会社|リゾート再生と事業承継
長野や山梨の観光業者様に非常に参考になる、リゾート物件の再生事例です。長年の経営により建物の老朽化が進み、オーナーは莫大な修繕費用と、次を担う人材の不在に頭を悩ませていました。
M&Aを通じて、ホテル再生の豊富なノウハウと資金力を持つ企業へ事業を譲渡したことで、施設は大規模なリニューアルを遂げました。最新のデジタルマーケティング手法が取り入れられたことで、以前は少なかったインバウンド客が激増し、収益性は飛躍的に向上しました。
従業員たちは新しいオーナーのもとで働き続け、活気を取り戻した施設でよりイキイキと活躍しています。外部の資本と知見を入れることが、地域の観光拠点を守るための正解の一つであることを示しています。資金力のある企業に事業を託すことで老朽化した施設の価値を再興し、地域全体の活性化に貢献する拠点として発展させた好例です。
円滑な事業承継のための準備プロセス
事業承継を成功させるためには、実際にバトンを渡す数年前からの準備が成否を分けます。これを専門用語で企業の磨き上げと呼びます。磨き上げとは、単に利益を増やすことだけでなく、後継者や買い手がこれなら安心して引き継げると思えるような、透明性の高い組織状態を作ることです。
甲信越の企業において、特に行うべき準備は資産の整理とノウハウの明文化の2点に集約されます。これらの準備が整っていないまま交渉に入ると、価値を低く見積もられたり、最終段階でトラブルになったりするリスクが高まります。
今すぐ始められることから着手しましょう。事前の磨き上げプロセスを徹底し、資産と技術の状況をクリアにしておくことが、希望条件でのスムーズな承継を実現するための要諦です。
株式と資産の整理
まず最初に行うべきは、複雑になった株式と資産の整理です。
中小企業では、株式が親族や過去の役員などに分散していることが少なくありません。承継の際に株式が散逸していると、意思決定がスムーズに行えず、買い手から敬遠される要因になります。可能であれば、オーナー経営者に株式を集約させておくことが望ましいです。
また、甲信越の企業に多いのが、会社名義と経営者個人の名義が混在しているパターンです。工場の敷地の一部が個人の所有だったり、旅館の駐車場が親戚の名義だったりする場合、承継後もトラブルの種になります。売却前に名義を統一したり、賃貸借契約を明確にしたりしておく必要があります。分散した株式の集約と混在する資産名義の整理を先行して行うことで、権利関係のトラブルを未然に防ぎ成約率を高めることができます。
技術・ノウハウの棚卸し
次に、属人化している技術やノウハウの棚卸しを行います。
甲信越のものづくり企業や宿泊施設では、特定のベテラン職人や女将にしか分からないコツや段取りが数多く存在します。これらが頭の中にしかない状態では、後継者は不安を感じます。
業務フローを可視化し、チェックリストやマニュアルを作成してください。また、取引先との契約内容や、過去のクレーム対応履歴などをデジタル化して整理しておくことも有効です。管理が行き届いていることが伝われば、買い手からの信頼感が増し、のれん代を高く評価してもらいやすくなります。属人化していた業務や暗黙知の技術をマニュアル化して形式知に変えることで、組織としての継続性を証明し企業価値を高めることが可能になります。
まとめ
甲信越エリアにおける事業承継は、新潟・長野・山梨の豊かな技術と資源を絶やさず、未来へと繋ぐための極めて重要な社会的使命です。後継者不在という壁に直面した際、それを廃業という形で諦めるのではなく、M&Aや外部承継という新しい道を探ることは、経営者としての最大の功績であり、従業員の雇用を守るための最後の勇気ある決断です。
成功の鍵は、早期の現状把握と、補助金や税制などの支援制度の活用、そして信頼できる専門家との出会いにあります。親族、従業員、そして第三者。どの道が自社の未来にとって最善なのか、まずはフラットな視点で検討を始めてください。
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